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第43回 クローバー会発表会
こんにちは。金沢市で廣田ピアノ教室を主宰しております廣田智美です。
今日はバイオリン教室のクローバー会についてのお話です。
少々日にちが経ってしまいましたが、5月9日にクローバー会の発表会に伴奏者として参加しました。
クローバー会とのお付き合いは長く、これまで発表会の伴奏、クリスマス会やイベントなどにも何度もご一緒させていただいています。
そこでの交流が、私に「大人のためのピアノレッスン」という看板を出そうという気持ちを起こさせてくれました。クローバー会と出会っていなければ廣田ピアノ教室は存在しなかったかもしれません。
昨年は中止になってしまった発表会。
皆さん「今年こそは!」と準備を進めていたのですが、
石川県は4月に入ってから少しずつ新型コロナウイルス感染者が増加して心配していました。
とうとう本番前日に新規感染者が80人という発表があり、本番はかなりの緊張感を持って行われました。
医療関係でお仕事をされている家族のことを考えて、出演を取りやめた方もありました。
例年なら、音大を卒業して県外で活動されている方や、転勤で今は遠くにお住まいの方なども多勢集まってそれはそれは賑やかな発表会です。
本番後の打ち上げもいつも盛り上がって、近況報告に笑いが絶えません。
しかし今年はそんな楽しい発表会はできません。県外の方は全てお断りして、地元の出演可能な方だけの小さな開催となりました。
クローバー会には大人になってからバイオリンを始めたという方も多く、難なく弾きこなす子供と緊張の塊になって弾く大人が ( 逆の場合もたまにありますが ) 入り混じって順番に演奏します。
今年はありませんでしたが、例年プログラムには弦楽合奏もあります。
合奏を楽しみにしてそれだけに参加する方もいらっしゃいます。
この発表会は音楽の楽しみ方は人それぞれで、そして何らかの形で音楽と繋がるのは素敵なこと。そして必要な事なのだと気付かせてくれます。
演奏後には、同時期に習い始めたことで、ライバルのように思っていた小学生の立派な演奏を聴き、遅れをとってしまった方の大人がその上達ぶりを讃えたり、お互いの演奏のあそこが良かったとか、あの失敗が悔しいといった会話があちこちで交わされます。
そして「来年はもっとがんばろう!」とみんなが思うのです。その清々しい光景を見て、私ももっとがんばらなくっちゃ、と思います。
私のピアノ教室に最近いらっしゃるようになった大人の方にも、「音楽を趣味にしている人達がこんな風に楽しんでいますよ。見に来ませんか?」と本当は誘いたかったのですが、それも今年は叶いません。
本番1週間前の練習時にクローバー会主宰の寺下先生が、「会場側のスタッフと打ち合わせをしたら、感染予防のためにしなければいけない事ががたくさんあって大変です」と言われました。
徹底的に対策をして、絶対に感染者を出さないという強い気持ちを会場スタッフから感じました。
こういう状況がいつまで続くのかはわかりませんが、当分はこのようなやり方が続くのでしょう。
私のピアノ教室でも発表会を開くとなれば、こういう準備と心構えが必要になるでしょう。どんな対策が取られていたのか紹介します。
会場入りの際は検温と手指の消毒をします。これはどこでも同じですね。
マスク着用で演奏します。(これが私にはとても辛い。どうしても慣れません)
楽屋と本番前の待機場所は三密回避のための人数制限。
楽屋のドアは開けてありました。
使用する譜面台はその都度消毒。
ピアノを弾く前後には手を消毒します。
客席の椅子は終了後に消毒をすることを考慮して座席数を減らし、使用しない席には柵を置いて仕切りました。
観客も近しい人のみの少人数で、座席の移動はできません。
午前中のリハーサル終了後は、本番までの間ステージ袖の両扉は全開にし、
大きな扇風機二台を使ってステージの空気の入れ替えです。
司会者が交代する時には、マイクもエアコン用の消毒スプレーできれいにしてから使用します。
そして、今回ゲストとしてフルート奏者の木埜下大祐さんが演奏してくださったのですが、フルートの飛沫の問題で、シートを敷いたり床を消毒したりと予定外の作業もありました。
毎回発表会の最後には、ステージ上で生徒から先生への花束贈呈があります。
でも複数の人が触れるのは避けた方が望ましいという理由から、ステージ横に置いてある花束を、帰りに本人が自分で取って持ち帰るという形になりました。
終演後は、会場で使用したもの全てを消毒します。
決められたやり方があるので私も気安くお手伝いもできず、余計な所に触れないように気をつけるだけでした。
この日はバイオリンを持つ時間よりも消毒液を持っている時間の方がきっと長かったですね。
規制された中での本番は、全員いつもと違う疲れを感じたことでしょう。
その後石川県ではまん延防止等重点措置が実施され、知り合いのピアニストは演奏会を延期しました。
クローバー会の発表会も、一週間後に予定されていたら今年も中止になっていたかもしれません。
たいへんな思いをしてまで開催する必要はないと考える方もおられるでしょうね。
終わった今、何事もなかったから言える事ではありますが、本番を経験された方達は、「発表会で弾けて良かった」と感じていらっしゃるのではないかと私は思います。
何が正しいかわかりませんが、少なくとも自分の中に生きる意欲がなくなっては終わりです。
一生懸命に練習して発表の場を経験したことで、辛い事があっても乗り越えて行こうと頑張れる分のエネルギーは補充されたのではないでしょうか。
ゴールの見えない所をずっと泳ぎ続けている気がする毎日。私も達成感が味わえてひと区切り。少しだけ心が軽くなった気がします。
久しぶりに見ることができたステージに飾られたお花。今年は特に美しかった。
来年は、少しでもいいから今回よりもリラックスした発表会ができることを願っています。
今日はバイオリン教室のクローバー会についてのお話です。
少々日にちが経ってしまいましたが、5月9日にクローバー会の発表会に伴奏者として参加しました。
クローバー会とのお付き合いは長く、これまで発表会の伴奏、クリスマス会やイベントなどにも何度もご一緒させていただいています。
そこでの交流が、私に「大人のためのピアノレッスン」という看板を出そうという気持ちを起こさせてくれました。クローバー会と出会っていなければ廣田ピアノ教室は存在しなかったかもしれません。
昨年は中止になってしまった発表会。
皆さん「今年こそは!」と準備を進めていたのですが、
石川県は4月に入ってから少しずつ新型コロナウイルス感染者が増加して心配していました。
とうとう本番前日に新規感染者が80人という発表があり、本番はかなりの緊張感を持って行われました。
医療関係でお仕事をされている家族のことを考えて、出演を取りやめた方もありました。
例年なら、音大を卒業して県外で活動されている方や、転勤で今は遠くにお住まいの方なども多勢集まってそれはそれは賑やかな発表会です。
本番後の打ち上げもいつも盛り上がって、近況報告に笑いが絶えません。
しかし今年はそんな楽しい発表会はできません。県外の方は全てお断りして、地元の出演可能な方だけの小さな開催となりました。
クローバー会には大人になってからバイオリンを始めたという方も多く、難なく弾きこなす子供と緊張の塊になって弾く大人が ( 逆の場合もたまにありますが ) 入り混じって順番に演奏します。
今年はありませんでしたが、例年プログラムには弦楽合奏もあります。
合奏を楽しみにしてそれだけに参加する方もいらっしゃいます。
この発表会は音楽の楽しみ方は人それぞれで、そして何らかの形で音楽と繋がるのは素敵なこと。そして必要な事なのだと気付かせてくれます。
演奏後には、同時期に習い始めたことで、ライバルのように思っていた小学生の立派な演奏を聴き、遅れをとってしまった方の大人がその上達ぶりを讃えたり、お互いの演奏のあそこが良かったとか、あの失敗が悔しいといった会話があちこちで交わされます。
そして「来年はもっとがんばろう!」とみんなが思うのです。その清々しい光景を見て、私ももっとがんばらなくっちゃ、と思います。
私のピアノ教室に最近いらっしゃるようになった大人の方にも、「音楽を趣味にしている人達がこんな風に楽しんでいますよ。見に来ませんか?」と本当は誘いたかったのですが、それも今年は叶いません。
本番1週間前の練習時にクローバー会主宰の寺下先生が、「会場側のスタッフと打ち合わせをしたら、感染予防のためにしなければいけない事ががたくさんあって大変です」と言われました。
徹底的に対策をして、絶対に感染者を出さないという強い気持ちを会場スタッフから感じました。
こういう状況がいつまで続くのかはわかりませんが、当分はこのようなやり方が続くのでしょう。
私のピアノ教室でも発表会を開くとなれば、こういう準備と心構えが必要になるでしょう。どんな対策が取られていたのか紹介します。
会場入りの際は検温と手指の消毒をします。これはどこでも同じですね。
マスク着用で演奏します。(これが私にはとても辛い。どうしても慣れません)
楽屋と本番前の待機場所は三密回避のための人数制限。
楽屋のドアは開けてありました。
使用する譜面台はその都度消毒。
ピアノを弾く前後には手を消毒します。
客席の椅子は終了後に消毒をすることを考慮して座席数を減らし、使用しない席には柵を置いて仕切りました。
観客も近しい人のみの少人数で、座席の移動はできません。
午前中のリハーサル終了後は、本番までの間ステージ袖の両扉は全開にし、
大きな扇風機二台を使ってステージの空気の入れ替えです。
司会者が交代する時には、マイクもエアコン用の消毒スプレーできれいにしてから使用します。
そして、今回ゲストとしてフルート奏者の木埜下大祐さんが演奏してくださったのですが、フルートの飛沫の問題で、シートを敷いたり床を消毒したりと予定外の作業もありました。
毎回発表会の最後には、ステージ上で生徒から先生への花束贈呈があります。
でも複数の人が触れるのは避けた方が望ましいという理由から、ステージ横に置いてある花束を、帰りに本人が自分で取って持ち帰るという形になりました。
終演後は、会場で使用したもの全てを消毒します。
決められたやり方があるので私も気安くお手伝いもできず、余計な所に触れないように気をつけるだけでした。
この日はバイオリンを持つ時間よりも消毒液を持っている時間の方がきっと長かったですね。
規制された中での本番は、全員いつもと違う疲れを感じたことでしょう。
その後石川県ではまん延防止等重点措置が実施され、知り合いのピアニストは演奏会を延期しました。
クローバー会の発表会も、一週間後に予定されていたら今年も中止になっていたかもしれません。
たいへんな思いをしてまで開催する必要はないと考える方もおられるでしょうね。
終わった今、何事もなかったから言える事ではありますが、本番を経験された方達は、「発表会で弾けて良かった」と感じていらっしゃるのではないかと私は思います。
何が正しいかわかりませんが、少なくとも自分の中に生きる意欲がなくなっては終わりです。
一生懸命に練習して発表の場を経験したことで、辛い事があっても乗り越えて行こうと頑張れる分のエネルギーは補充されたのではないでしょうか。
ゴールの見えない所をずっと泳ぎ続けている気がする毎日。私も達成感が味わえてひと区切り。少しだけ心が軽くなった気がします。
久しぶりに見ることができたステージに飾られたお花。今年は特に美しかった。
来年は、少しでもいいから今回よりもリラックスした発表会ができることを願っています。
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